昭和57年12月1日 中央歯科クリニックを開業した当時朝霞の駅前は畑でした。
東武電車木の床は油で光っており開業準備に来ても食事をする店もなく、一杯飲み屋ですませました。
「グラグラしてるから早く抜いて」「前歯に金冠被せて」「お金かけてイイ入歯作りたい」多くのお子さんの口の中には銀色でピカピカの被せものがありました、そんな中「まだ抜くのはもったいないです」「口に中をキレイにしましょう」「歯茎のすき間を検査します」こんなこと言う中央歯科に少しづつ皆さん通い始めました。
大学の口腔外科に籍を置きながらも「歯を失う前にする事はないのか?」自問自答の頃、朝日新聞に載った片山先生口の中の手入れときっかけを頂き、1998年には日本の予防のパイオニア熊谷崇先生に学び、「自分の歯は自分で守れる」と確信し今日に至っています。
「口の中の汚れをキレイにすればむし歯・歯周病は防げる」と言ってもすぐ効果と結果がでるわけではありませんが、開業当初から歯科衛生士が歯茎の検査をしていたので、患者さん方も意味と効果を実感され、定期検診が定期メンテナンスと「意識」も変わられました。
メンテナンスに見える方々にお応えする為、平成元年に畑がビルになると同時に移転し夜間診療もスタート、飛び込んでくる急患とは別に、会社帰り疲れていてもメンテナンスに通いたいという意識の高い方々が増え平成19年全個室に全面改装しました。
日野原先生の「生活習慣が病気を作り、その習慣は自分で作っている」の提言で「成人病」が「生活習慣病」に変って久しいですが、2001年「口の中の病気と全身の関係」を発表したサンスターのトピックスも今では当たり前になりました。
開業当初「起きたら歯を磨き食後は磨かない」と言う方が多かったのですが、今では「毎食後30分おいては歯は磨く」子供の歯にだけ一年に一度塗っていたフッ素は「どなたも適切な濃度と正しい使い方で毎食後必要」と変りました。
「芸能人は歯が命」は「芸能人でなくとも歯は命」です。
このようにマスコミ通じて健康情報があふれ「健康」と言う言葉に飛びつく昨今、」科学的に裏付けされ吟味してきちんと皆様にお伝えするのも中央歯科の役割と痛感しています。
かの昔インフォームド・コンセントと言われましたが、インフォームド・コンセント&チョイス、ご自分に見合ったチョイス(選択)が出来るようにお伝えしたいと思います。
口の中は守れるという基礎(予防)の伝達は出来てきました。
今後は、すさまじいスピードで進む社会とストレスの日常で、「噛みしめ」「食いしばり」「歯の破折」「歯周病の進行」など口の中の思わぬ不都合も心配されます。
又お子さんの歯を守るために「お母さん方が正しい知識をもって頂きたく、健康情報を整理し、お口の中を守る方法をお伝えしながら、その方にあった治療の仕方もご案内して快適でゴキゲンな毎日にお役に立つべく前進してまいります。
31年目の中央歯科クリニックにご期待下さい。
ご一緒にお口を快適に、そしてお元気に。
平成24年(2012)12月1日 院長 奥富史郎