●略歴
平成 ６年 国立徳島大学歯学部歯学科卒
平成 ６年 歯科単科の専門病院入局
平成１３年 広域医療法人 院長
平成１７年 吉見歯科・口腔外科クリニック設立
●所属学会と認定医
日本臨床歯周病学会認定医
米国歯周病学会会員
日本歯周病学会正会員
日本口腔外科学会正会員
日本口腔顔面痛学会正会員
日本顎関節学会正会員
日本歯科放射線学会正会員
歯科エックス線優良医
ドライマウス研究会認定医
厚生労働省歯科医師臨床研修指導医
●最近の論文著書等
2005年 歯界展望105巻1号
「歯根膜に起因する痛み」
2008年 ラタイチャーク 歯周病学 （共同翻訳）
「歯の矯正の真実」
私は大学卒業後、日本で唯一の歯科病院に入局しました。
日本では最大規模の歯科病院で、院長の教えの下、志を同じくする多くの歯科医師たちと必死に歯科医療に取り組んできました。
国立大学病院での歯科臨床が幼稚に思える程、高い水準の臨床がそこにはありました。
大学病院が「歯医者さん」なら、そこには「口腔科医」と呼ぶべき歯科医師が大勢いたのです。
勉強嫌いで怠け者の私にはとても過酷な環境でしたが、年数を増すごとに少しずつですが経験を積ませていただきました。
数日で辞めていく歯科医師も多い中、7年を超えて勤務できたことは私の誇りです。
他では決して経験できない貴重な勉強をすることができました。
体調を崩したことで病院を退職。
広域医療法人の中の一医院の院長として勤務することになった私は、病院で学んだ臨床を小さな診療室で実践することを試みます。
多くの優秀な職員もいない充実の設備もない診療室で何ができるのか？
試行錯誤しながら、懸命に努力する毎日でした。
しかし、どうしても不可能なことがたくさんあるという現実に愕然としました。
普通の歯科医院では、歯医者さんの仕事はいくらでもできるが、歯科医療はできない。
つまり、メガネ屋さんの仕事はできても、眼科医の仕事はできないのです。
しかし、やりたいのは学んできた真の歯科医療です。
少しでも、自分のイメージに近い臨床を行うため開業を決意！
かつての仲間や教え子たちにメールや電話をし、熱意を伝えました。
歯科病院を知っているものは誰でもそれがいかに難しいかを知っています。
かつての病院の先輩にも「雲の上を歩くようなもの」と言われました。
開業のための資金もありません。
どこでやるかも決まっていません。
もちろん、人も集まりません。
ただ理想的な診療所を作りたいと、東奔西走しました。
熱意は、仕事の厳しさの裏返し。
過酷な労働環境で、一緒に頑張ってくれる人などいないように思われました。
開業は無理なことに思えました。
その頃の私は、普通の歯医者さんをやるくらいなら、歯科医師を辞めようとすら考えていました。
今でも、大学で教わった歯医者仕事をやるつもりはありません。
歯科病院で培った理念を形にしたいのです。
だれも成し得ない理想郷を作りたい。
それができなければ、開業の意味がありません。
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いろいろな人に会い理想を伝えていく中で、2人の歯科衛生士が力になりたいと名乗りを上げてくれました。
ひとりは、私が歯科病院に入局した頃、私をしごいてくれた怖い先輩です。
数十人の歯科衛生士の中で、皆に一目置かれる最も優秀で最もキャリアのある衛生士でした。
私にとっては、尊敬する畏れ多い存在の先輩です。
ですが、吉見が開業するならと二つ返事で来てくれることになりました。
もう一人は、学校始まって以来とも言われる程優秀な学生だったかつての教え子でした。
歯科病院へ後輩として入局し、私以上に長く病院の中心選手として頑張っていましたが、退職。
小さな歯科医院での勤務を始めていた彼女もまた、歯科医療と歯医者仕事のあまりの落差に悩んでいました。
私の誘いに、彼女も二つ返事でした。
二人とも、それまでよりも給料や勤務条件が悪くなることを承知で、来てくれました。
能力の極めて高い2人の衛生士を味方につけると、開業へ向けての準備は加速していきます。
間接的に話を聞いたと、いろいろな業種の人たちが集まってくれるようになったのです。
患者さんとして治療に通ってくれた人達やかつての同僚たち。
歯科器材会社の方々や、税理士さんなどなど。
吉見の理想の診療室の立ち上げに加勢しようじゃないかといろいろなことを手伝っていただきました。
そんなみなさんのおかげで平成17年、七里駅前に「吉見歯科・口腔外科クリニック」を立ち上げることができました。
「吉見歯科・口腔外科クリニック」は、私の理想郷であるだけでなく、そんなたくさんの人の思いが結実した場所でもあるのです。
この吉見歯科・口腔外科クリニックを先駆けとし、
医療法人隆聖会は現在3院の歯科医院となりました。
歯科医院は、地域に根差すいわゆるかかりつけ医です。
患者様がどこに住んでいても質の高い適正な歯科医療をうけられるようにいう信念をもとに、今後もたくさんの歯科医師を育成し、医療法人社団隆聖会グループは発展してまいります。
