「入れ歯安定剤」としていろいろな製品が市販されていますが、大きく分けて2つです。
入れ歯と歯ぐきに粘着するタイプのもの(クリーム状・粉末・テープ状など)と、入れ歯と歯ぐきの隙間を埋めるタイプのもの(ゴム状のクッション)とがあります。
合っていない入れ歯は歯ぐきと入れ歯の間に大きな隙間があります。
この場合、ゴム状の安定剤を使えば隙間を埋めてくれるのでとりあえず外れなくなって合っていない入れ歯でも一応使えるようになります。
しかし本人がやると安定剤を入れる量や場所が毎回まちまちになってしまい、その結果入れ歯がいろいろに傾いた状態で噛むことになり、正しい噛み合わせになりません。そのまま安定剤に頼って無理に使い続けるとかえって歯ぐきが悪くなってしまいます。
一方、入れ歯は合っているのだけれど、もともと歯ぐきが減って平らになってしまっていたり、唾液が少なかったりして入れ歯が外れてしまう人には、安定剤のクリームタイプのものが役に立ちます。少量を薄くのばして使えば入れ歯がガタつかずに安定して噛めるようになるでしょう。ただし、使った後は入れ歯も口の中も安定剤をきれいにふき取っておきましょう。(ねばねばしていてとりにくいのが欠点ですが。)