一口で30回噛めば、がん予防に効果があると言われます。
その理由は唾液の成分ラクトペルオキシターゼが発がん性を減少させる事がわかったからです。発がん物質はさまざまな食べ物に含まれています。気をつけていてもどうしても身体の中に入ってきます。
でも、しっかり噛んで、食べ物を粉々にして唾液と混ぜれば、発がん性は抑制されます。
また、一日の食事で30品目の食物をとることもがん予防のためにも効果的です。
これは肉や脂肪の多い食事にかたよらないで、でんぷんや緑黄色野菜など、食品バランスを適切にするための方法です。多くの種類を食べることで、発がん物質の作用をおさえることができます。早食いを自慢したり、水で食べ物を流し込むのは、早死にを促すようなもの。
一口30回、一日の食事で30品目を心がけて、がんにも対抗してください。
「がんを防ぐために」
国立ガンセンター研究所では、「ガンを防ぐための12カ条」を発表して、ガン予防の心構えを訴えています。ご紹介しましょう。
(1)バランスのとれた栄養をとる
(2)毎日、変化のある食生活を
(3)食べすぎはさけ、脂肪はひかえめに
(4)お酒はほどほどに
(5)たばこは少なくする
(6)食べ物から適量のビタミンと繊維質のものを多くとる
(7)塩辛いものは少なめに、熱いものはさましてから
(8)こげた部分はさける
(9)カビの生えたものに注意
(10)日光にあたりすぎない
(11)適度にスポーツする
(12)体を清潔に
以上の12カ条が、ガン予防の心がけですが、どれもあまりにも当たり前のことばかりです。でも、その当たり前ができないのが現代でもあるのです。前出の貝原益軒の「養生訓」ともかなり一致しています。
考えてみれば、噛むという行為も昔から各家庭でしつけられた当たり前のことです。健康生活を築くためにも、この当たり前の生活習慣をつくりましょう。