歯科医師になって25年経ちますが、本当に良い治療をしようと思うと、一つ一つの課程が重要で、大切な仕事だと感じています。
その中で特に大切なことが、口の中でバランスをとることです。バランスがとれていないことにより、口の中では歯が痛んだり腫れたり割れたりしますし、全身では頭痛･めまい･からだのゆがみが起きるなど、あらゆることが起こります。言い換えればインプラント、総義歯、顎関節症等のすべての治療の原点は咬み合わせにありますが、咬み合わせをきちんと与えられず口の中でバランスが取れないといろいろなトラブルが起こるのです。
咬み合わせを与えるのが上手いか下手かはっきり分かるのが総義歯です。総義歯は入れてみれば上手いか下手かすぐに分かります。料理も食べてみればすぐに分かります。絶品ラーメンとか味自慢とかよくありますが、食べれば上手いかまずいかすぐに分かりますよね。総義歯も同じです。
私の参加している勉強会の顧問をされている田中教授にこんなエピソードがあります。
田中教授の教室の若い歯科医師が総義歯を作ったところ、非常に上手くできました。患者さんは、この義歯は落ちないし何でも噛めると言って大変満足していました。しかし、田中教授がその患者さんに新しく義歯を作り直したところ、田中教授の作った義歯の方がいいといい前の大満足の義歯は要らないとおいて帰ったそうです。それを見た田中教授はその若い歯科医師に、「義歯は奥が深い 一緒にがんばろう」と励ましたそうです。
実際、義歯の世界は奥が深く難しいです。私も義歯が上手くなりたいと思い、かなり多くの勉強会に行きました。そこで、浅田技工士と出会いました。そして、是非一緒に仕事をしたいと考えていました。なぜなら彼は、もう亡くなってしまわれましたが山本為之先生という日本一の義歯の大家のところにいた技工士です。
本物の技術は、一流の先生から時間をかけて伝えられるものです。山本先生の愛弟子である彼は、一人で義歯を任されて作っていたそうです。山本先生のやり方を熟知しているのは彼しかいません。たまたま彼が独立するというので一緒に義歯を作って山本先生の技術を後世に残そうということになりました。
実際に仕事をしてみると、患者さんの感想から山本先生の咬合の与え方の素晴らしさをひしひしと感じます。
私と浅田技工士は、小さなかぶせ物でも相手の歯とどのように噛むのかにこだわります。どのような形の歯か、どの角度でどういうふうに接触するのかに考えます。また、歯にどのくらいの力がかかるのか考えます。
1歯１歯について考え、またそれが歯列全体でどう関連するかにこだわります。また、食べ物が口の中でどのように動いていくのか、唇や舌がどう動くのかにもこだわります。
当院では通常の4倍の時間をかけて、そういったこだわりを持って最適と思われることを提供しています。
私と浅田技工士は、2人で力を合わせて銀座の超一流といえる山本先生の世界を再現しようとしています。
そしてその素晴らしい世界を再現することにより、皆様により多くの健康と幸せを提供していきたいと願っています。
最近は、遠方から来院される方が特に増え、予約のとりづらい場合もありますが、なるべく便宜を計らいながらお受けしております。
まずは、無料相談からお会いできるのを楽しみにしています。
浅田 清（あさだ きよし）
群馬県前橋市出身
平成元年 北海道大学歯学部卒業
伊勢原市 はらだ歯科勤務
小田原市 曽我病院歯科勤務を経て
平成6年4月 小田原市 あさだ歯科医院開院
平成6年 深田邦雄先生 ＦＤＣ（年間）コース受講
平成7年 藤本順平先生 咬合（年間）コース受講
平成8年 阿部晴彦先生 総義歯（年間）コース受講
平成14～17年 田中久敏教授 総義歯コース受講
平成9年より現在まで、田中久敏教授を顧問とするスタディグループ寺子屋にて、義歯研究 （元会長）
・日本補てつ学会会員
・日本ヘルスケア学会会員
・国際歯周内科学会会員
・スタディグループ寺子屋元会長
・日本顕微鏡歯科学会会員
すきなこと
テニス、スキューバダイビング、食べ歩き、2人の息子と遊ぶこと。
