これまでのように、「痛い」「怖い」「話を聴いてもらえない」というイメージの歯科医院ではなく、 患者様が喜んで、楽しく、行きたくなるようなイメージの歯科医院にしていきたいと考えています。
この地で開業し早19年。
その間,ただ歯を削って、つめて、かぶせたり歯のないところはブリッジにしたり入れ歯いれたり そんなことばかりやっていたわけでは、ありません。
どうしたら、患者さんがもっと喜んでくださるか、 ハッピーな笑顔をみせてくださるか。
いつも考えていました。
そのためには、やはり一部分だけではなくお口全体を直さないとだめです。
以前こんなことがありました。「インプラントを前歯だけ入れて欲しい」と言うのです。 拝見すると奥歯には部分入れ歯が入っています。見た目だけやってもらいたかったようです。
当然、お断りしました。
奥歯がないと、たとえ入れ歯をいれてたとしてもインプラントの立場からすると、それはないのと同じです。 奥歯がなくて前歯だけインプラントにすると早晩グラグラになって抜けてしまいます。
それは入れ歯は歯肉で支えているからです。
「イヤちがう。歯にバネをかけているではないか。 そのバネが支えているではないか。」という声が聞こえてきます。
残念ながらバネには支える力がありません。
もしバネが支えているなら入れ歯のピンクの部分は殆ど歯肉を圧迫しないということになります。
しかし、入れ歯を入れている方ならわかると思いますが歯肉にちょうど入れ歯と同じ形の圧痕がついてませんか?
というわけで肉で支えているわけです。
で、食物を咬んだときにどうなるかというと肉は軟らかいので入れ歯は沈むのです。グニャっと。
ところが、インプラントは全然沈まないのです。
入れ歯は沈むけど、インプラントは沈まない。
結局のところ垂直的な咬む力は殆どインプラントが支えることになるのです。
インプラントの軸が咬む力と同じ方向ならまだいいほうです。
歯でもインプラントでも縦の力には強いけど横の力(斜めの力)には、とても弱いのです。
それですぐダメになるのです。