歯を抜かない矯正治療を行うために、当院で取り入れている治療法が「床矯正」です。
床矯正は、拡大装置をお口の中に入れ、歯が並ぶのに必要な大きさまで顎を広げる矯正治療法です。痛みも少なく、ほとんど目立ちません。
成人の矯正治療においても「抜かない矯正治療」を実現させるため床矯正を基本に対応しております。
取り外しが可能な装置ですので、職場で矯正中とは気づかれにくく、食事の邪魔にもなりません。
成人でもかなりの人が歯を抜かずに治しています。
拡大装置は自分でネジを週に2~3回、回していただきます。調整は月に1度行います。
最終的に開始時期が遅ければ、ワイヤーとブラケット(ただし当院では透明なもの)を使用して、いわゆる従来の一般的な矯正をする事となります。しかし、すでに歯が動いているのでほとんど痛くありません。
早期に治療を終えたいのであれば、できる限り長時間装着することが必要です。
更に当院では、高周波をかけて歯の移動のスピードアップを計っています。
いずれにしても8020運動がなかなか進まない中、生えたばかりの綺麗な歯を4本も抜くとスタートから8024になってしまいます。
お口の中も狭くなり、「舌を咬んでしまう。」「呼吸器系が狭くなる。」など、あまり良くないことが起こります。
ぜひ、歯を抜かない矯正のメリットをお考えの上、治療されることをおすすめします。
■顎のバランスが整い、歯を抜かなくて済む。
■痛みが少ない。
■装置の取り外しが可能なため、歯磨きの際に外してしっかり歯磨きでき、虫歯になりにくい。
■床矯正だけで治れば、費用が安く済む。
■成長を利用するため、年齢に限界がある。
■顎の拡大が主な作用なので、歯の細かい移動には向いていない。
■本人に治す(装着)する気持ちが必要。
床矯正を行う上で、お子様の舌癖(ぜつへき)があると治りが遅いだけでなく、後戻りの原因になります。
なまため歯科医院では、この舌癖を治すトレーニングを行っております。
お子様を観察してみて、「ポカーンとお口を空いていることが多い。」「食べる時、飲み込む時に舌が出る。」「クチャクチャ音をたてて食べる。」「無意識に歯を舌で押している。」などの症状はありませんか?このような症状が出ていたら、舌癖があると判断したほうが良いでしょう。
このままにしておくことで、歯並びだけでなく、発音や口腔機能に悪い影響を及ぼします。
舌癖を回復させ、鼻呼吸でき、正しい嚥下(飲み込み方)ができるように改善していきます。
お子様の矯正治療に関しては、早期治療がとても大切です。
早期治療であれば、装置の数も少なく済み、費用も最小限しかかかりません。
ご両親から見て「おかしいな」と感じるレベルであれば、歯科医師の立場から見ても、何かしらの問題があることが多いでしょう。まずは歯科医院に相談に行くことが先決です。
治療終了後は、歯が元の位置に戻らないように、1~2年の「保定期間」が必要になります。
保定期間とは顎の骨が固まり歯並びや噛み合わせを安定させる期間のことで、保定装置をお口に装着して矯正治療後の状態を保ちます。
矯正治療においてこの時期がもっとも大切ですので、最良の矯正治療のためにも適切な保定期間を過ごしましょう。
歯並びだけを治しても、口の機能が悪いままでは、また元の悪い歯並びに戻ってしまいます。見た目だけでなく、機能を回復させることが大切です。
当院ではドイツ生まれの取り外しのできる矯正装置「ビムラー(Bimler)」によって「抜かない矯正治療」を実現しています。発育・成長を利用した上で舌や唇、頬の筋肉のバランスを整え、歯並びを改善させるところが大きな特徴です。
当院で用いているビムラー装置は非常に弾力性があり、装着感が良く応用範囲が広いという特長があります。ヨーロッパで30年以上も使われていて、身体にも優しく、痛みも伴いません。
■機能矯正装置である。
機能矯正装置は、舌や唇の機能や運動を訓練し、噛む力と舌、唇の力を利用して歯と顎に働きかけ変化を促し、正常な噛み合わせに導く効果があります。一般的な矯正装置であるブラケット装置にはない効果です。
■装着は夜だけでよい。
ビムラー矯正装置の装着は夜だけで構いません(5~8歳に始めた場合)。可能であれば昼間の2~3時間使用することでより効果が出ますが、一日中装着していなければならないブラケット装置とは異なります。見た目敏感な時期のお子様の矯正には最適です。虫歯にもなりにくいと言えるでしょう。
■痛みがない。
成長を利用し自らの力で治していく治療法ですので、痛みはほとんどありません。 また、従来の矯正に使用するブラケット装置では、唇や歯茎にワイヤーが当たり、口の内を傷つけてしまうおそれがありましたが、ビムラー装置は弾力性のある素材で製作されており、これらの欠点を払拭しています。
■成長発育を利用するため、顎のバランスが整う。
ビムラー装置はお子様の顎の成長、歯の成長の力を利用して歯並びを矯正します。そのため自然に歯を移動することができ、顎関節に無理な負担がかかることもありません。 鼻呼吸を促しやすい矯正治療法です。
■永久歯を抜くことなく矯正治療を行える。
ビムラー装置による矯正治療のスタートが8歳くらいまでであれば、生えそろった永久歯を抜く必要がありません。一方、ブラケット装置を使用した従来の矯正治療は、抜歯することも初めから選択肢に入れられています。
従来のワイヤーは「曲げられるがとても硬い」「曲がらないが柔らかい」のどちらかしかありませんでした。しかし、このゴムメタルは、非常にしなやかな上、患者様の歯に合わせて自由に曲げることができるのです。この特性により、歯をより自由に動かすことができ、ワイヤー交換の回数を減らすことも可能になりました。
また、金属アレルギーの原因となるニッケルを含んでいないため、多くの患者様に安心して使用することができます。
早い症例では1年で治ることもあり、今後の矯正治療を大きく変えるかもしれないという期待の持てる治療法です。
矯正治療でもっとも重要なのは歯に装着するブラケットの位置です。この装着位置により歯の動きや移動速度が大きく変わってきます。この判断こそが歯科医師の腕の見せ所であり、矯正技術の大きな差といえるところでしたが、この治療法が開発されたことで、より正確な治療が可能となりました。
インダイレクトボンディングでは患者様の歯の模型を採り、その模型を患者様の歯にみたて矯正装置を装着します。そして、じっくり検討しながら装着したワイヤーをそのまま患者様に装着するので、負担が少なく、正確なブラケット位置から精度の高い仕上がりが期待できます。
チェアタイムが短くなりますので、患者様をお待たせすることもありません。