ワイン、スポーツドリンク、レモン、お酢......。
みなさんの中には、これらの食べ物・飲み物を毎日欠かさず飲んでいるという方も多いのではないでしょうか。実はこれらの飲み物・食べ物が、「酸蝕歯」を引き起こすことがあります。
酸食歯とは、酸性の食べ物や飲み物に触れることで、溶けてトラブルを起こしてしまった歯のことです。最近、健康志向の高まりとともに、これらの症状を訴える患者さんが増えています!
「酸蝕歯」がやっかいなのは、「カラダによい」とされる食品が原因となっているところ。健康を謳った食品が、かえって歯には逆効果なわけです。しかも、酸蝕歯はまだまだ知名度が低く、自覚症状がない人がほとんどです。
このサイトでは「酸蝕歯」の予防を目的に、できるだけ分かりやすく酸蝕歯についてご説明しました。ぜひ、鏡の前で自分の歯をチェックしながら、あなたの食生活を振り返ってみてください。
歯は一度失ってしまえば、二度と生えてきません。確かに最近では、失った歯を補うためのさまざまな方法が登場しています。とはいえ、天然の歯に勝るものはありません。酸蝕歯について正しく知ることで、自分の歯を守りましょう!
「むし歯なのに麻酔もしないで削るのですか?」
僕が患者さんからよく言われます。むし歯だけ除去する場合、実は痛みはありません。それではなぜ歯科医は麻酔をするのでしょうか?その理由は健康な歯を削るからなのです。むし歯を除去した痕は洞窟のような複雑な形になっていますので、型を取る場合に型が抜けないし、
石膏も外れません。したがって、むし歯の形よりもかなり大きく健康な歯質を削り、比較的単純で決まった形(外開きの形態と完成した修復物が外れないように深く、枝をつけたような形態)に金属やセラミクスの修復物が入ります。その時、つまり健康な歯質を削る時に痛みが強く、麻酔が必要になるのです。
むし歯は痛くないし、治療も痛くありません。たまに、むし歯が歯髄を侵し急性炎症を起こした時に痛むこと、健康な歯を削られる時に痛むために痛いという先入観があります。
東京医科歯科大学歯科麻酔科の深山教授の研究ではむし歯を削る痛みよりも麻酔の痛みの方が大きいという報告があるように麻酔も決して無痛ではありません。
また、麻酔が切れて詰めた後に歯髄炎の痛みが出た場合(大体夜間ズキズキしてくる)夜も眠れない痛みが起きる場合があるために、歯科医師の信頼を維持するために大きいむし歯は神経を除去することになります。
実際にはむし歯は大きくても歯髄の防衛反応として象牙質が内部にどんどん添加され(2次象牙質)、神経は守られている場合が多いのです。
口中の歯が神経を除去され、差し歯がほとんどの患者さんが多く来院されますが、「本当に痛くて神経を取ったことが何回ありますか?」という質問をするとほとんどないという方が普通です。
1回治療はMI(最小限の切削)ででき、しかも白い歯で、麻酔もあまりせず(高齢化社会にあっては麻酔もリスク)、差し歯にしないで治る方法です。
私もスタッフも自分や家族が治療を受けるならこの方法が良いという治療、そういう治療を患者さんにしたいと考えております。
院長 東京医科歯科大学歯学部客員臨床教授 西村耕三
昭和28年生まれ
東京医科歯科大学歯学部卒
東京医科歯科大学医歯学総合研究科大学院う蝕制御学分野
博士課程終了 歯学博士
平成17年より
東京医科歯科大学歯学部付属病院客員臨床教授(むし歯歯周病外来)
日本先進インプラント医療学会指導医
口腔機能再建インプラント研究会理事
日本歯科理工学会認定
デンタルマテリアルズシニアアドバイザー
日本歯科審美学会評議員
日本歯科色彩学会理事
【主な研究業績 】
日本歯科審美学会にてデンツプライ賞受賞
日本歯科審美学会優秀発表賞受賞
【主な論文】
「Effect of various grit burs on marginal integrity of resin composite restorations. J M D S, 2005.」
「Effect of air-powder polishing on dentin adhesion of a self-etching primer bonnding system. DMJ, 2005.」
「One year in vivo dentin bond durability of an all-in-one adhesive system in wedge-shaped cervical defects. ICJD, 2006.」
「ホワイトニング後の患者満足度について 歯科審美2005」
「ホワイトニング後の患者満足度について 第2報1年後の調査 歯科審美2006」
「歯科用色彩計を用いたホームホワイトニングの評価 歯科の色彩2008」
【主な国際学会発表】
国際歯科研究学会(IADR)2004, 2006年
国際接着歯学会(IAD)2003年
アジア歯科審美学会2005年
その他国内学会において発表多数