当院は厚生労働省によって制定された「歯科外来診療環境施設基準歯科医院」に認定されています。
平成19年度4月1日より「良質な医療を促進する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律」が施行され、今まで病院及び有床診療所の管理者のみに義務付けられていた「医療の安全確保のための体制確保」が無床診療所の管理者にも義務付けられました。
平成26年4月に保険改正があり、歯科外来診療環境体制加算が算定(初診時26点、再診時4点の負担)されます。
歯科外来診療環境施設基準は以下の通りです。
1. 医療安全対策の研修を修了した常勤の歯科医師が1名以上配置されていること
2. 歯科衛生士が1名以上配置されていること
3. 緊急時の初期対応が可能な医療機器(AED、酸素ボンベ及び酸素マスク、血圧計、パル スオキシメーター)を設置していること
4. 「診療における偶発症等緊急時に円滑な対応ができるよう、別の保険医療機関との事前 の連携体制が確保されていること
5. 口腔内で使用する歯科医療機器等について、患者ごとの交換や、専用の機器を用いた 洗浄・滅菌処理を徹底する等十分な感染症対策を講じていること
6. 感染症患者に対する歯科診療について、ユニットの確保等を含めた診療体制を常時確 保していること
7. 歯科ユニット毎に歯牙の切削や義歯の調整、歯の被せ物の調整時等に飛散する細かな 物質を吸収できるよう、歯 科用吸引装置等を設置していること
8. 歯科診療に係る医療安全管理対策を実施している旨の院内掲示を行っていること
(写真1)生体情報モニター当院では、患者さんの安全性を確保するために最新の生体情報モニター、オムロンコーリン社製Dental Moneo(BP-A308D)を導入しております。
血圧、脈拍、血中酸素濃度、さらに心電図をはじめとする様々な生体情報が、モニタリングすることが可能です。
インプラント手術や歯周病、抜歯などの手術をする際や、高血圧や心臓疾患といった全身疾患をはじめ、治療に関して不安をお持ちの方においては、今まで以上に安心して処置を受けいただくことができます。
(写真2)AED(自動体外式除細動器)AEDとは自動体外式除細動器のことで、命にかかわるような心室細動の際に人命を救う事のできる装置です。機器が自動的に解析を行い、必要に応じて電気的なショック(除細動)を与え、心臓の働きを戻すことを試みる医療機器です。
緊急事態はあってはならない事ですが、社会全体が高齢化する中で、治療中に緊急事態が起こらないという保証はどこにもありません。
当院では万が一の緊急事態に備えてAEDを設置しております。
(写真3)酸素ボンベ心配停止や重症状態での緊急事態において、二次救命処置ではまず「酸素、静脈路、モニター」と言われるくらいに酸素投与は基本的に重要です。
また当院では、笑気吸入鎮静法を導入しています。
笑気吸入鎮静法は歯科治療の恐怖や不安から患者さんを解放させる麻酔法です。笑気吸入装置で30%の低濃度笑気と70%の酸素を混合し、専用の鼻マスクを用いて患者さんに鼻から吸引してもらいます。 笑気の臭いはほのかに甘い香りで、違和感無く気持ちよく吸入できます。吸入後、5分以内に鎮静状態に到達します。また、血中からの排泄も非常に速いので、治療終了後は数分で帰宅することができます。
(写真4)歯科用吸引装置治療の前に消毒剤でうがいをしていただき口腔外バキュームを使用することでほとんど飛散による汚染を防ぐことができると言われています。