歯周病は、主に歯の汚れや歯周病菌による毒素、かみ合わせの悪さや歯ぎしり
による無理な外力によって発症・進行する病気です。
しかも、歯周病は放っておくとどんどん症状が進行し、
最後には歯が抜けてしまう恐い病気です。
また、歯周病は、他の歯にも感染する危険を持っています。
そのため、歯周病は早期発見・早期治療が最も大切なのです。
歯周病の主な原因は、以下の３つになります。
① 感染症 ・・・ 歯周ポケット・歯の汚れ・歯周病菌
② 強い外力性炎症 ・・・ 悪いかみ合わせ・食いしばりなど
③ 免疫不良 ・・・ タバコ・口呼吸・唾液量など
これらの要因が関連して、発症・進行します。
したがって、歯みがきだけで進行を防げる病気ではないのです。
歯科医院でのプロのケアが必要です。
歯と歯ぐきの間に隙間（歯周ポケット）ができ、歯肉のはれ、歯肉からの出血、
歯のぐらつき、口臭、噛んだときの痛みなどを起こします。
※歯周病菌から発生するイオウガスは、口臭の最大原因となります。
また、初期症状として最も注意が必要なのは、歯肉からの出血です。
歯周病菌は血液を通して全身にまわり、以下のような全身疾患の要因ともなります。
・動脈硬化を起こし心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高める
・インシュリン抵抗を高めて、糖尿病を悪化させる
・免疫力を下げて、肺炎や風邪、インフルエンザにかかりやすくする
１．歯周病治療に当たって
はじめに患者さんに知っていただきたいのは、歯周病は簡単に治る病気では
ないということです。最も重要なのは、早期発見・早期治療なのです。
そのため、症状が進行してしまった重度歯周病の場合で、
しっかりと歯周病を治したいならば、ある程度の期間と手間が必要
となります
２．歯周病の治療法
歯周病は、症状がある一部分だけの治療では、応急処置にしかなりません。
歯周病の原因をもとから治したい場合は、お口全体（一口腔単位）で考える必要が
あります。
そのため、当院では、通常の検査以外にCT撮影や筋電図を用いた検査、
治療においては、歯周ポケット内のクリーニング、かみ合わせ治療、歯の移動が
ある場合は部分矯正、必要な場合は歯周外科手術（歯周ポケットの除去手術など）
によって、原因を詳しくお調べし、徹底した治療を行っております。
３．治療計画
歯周病の治療計画は、患者さんのご希望をお話いただいた上で
決めていきます。
例えば、悪い歯は抜いて早くかめるようにしたいのか、
基本治療のみで様子を見ていくのか、また、治療期間・手間が
かかっても、しっかりと本格治療をしていくのか。
このように、治療法はご希望によって大きく変わってきます。
さまざまな治療法を説明させていただきますので、そのうえで
ご希望を明確にお伝えください。
なお、ご不明な点はお気軽にご相談ください。
４．定期検診とプロによるケアの必要性
歯周病には静止期と活動期があり、活動期では突然病状が進行します。
病状が進行すると、治療が大変になったり、治せない場合もあります。
また、歯周病は再発する危険性も持っているので、
３ヵ月毎の歯科医院で、定期検診とプロのケアが必要となります。
定期検診とプロのケアによって、歯周病の悪化を未然に防ぎ、
症状を安定させることが可能となります。
≪主なプロフェッショナルケアー≫
・感染症対策・・・・歯周外科・部分矯正（歯並びを整え磨きにくい部分をなくす）
・外力性炎症対策・・・・かぶせ物を連結することで歯を固定し、歯のぐらつきを抑える
・免疫力対策・・・・部分矯正・各種指導
５．セルフケアー（自分でできること）
歯周病を進行・再発させないためには、患者さん自信によるケアも必要となります。
≪主なセルフケア≫
・感染症対策・・・・歯みがき・補助器具による清掃・洗口剤の使用
・外力性炎症対策・・・・自己暗示療法によって歯ぎしりを減らす・かみ癖をつけない
夜部分入れ歯をはずさない
・免疫力対策・・・・タバコ・歯肉マッサージ・口呼吸しないなど
STEP１．検 査
問診・歯周ポケット検査・かみ合わせ診査
レントゲン検査・模型検査など
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STEP２．治療計画・計画書発行
ご本人の希望を聞いたうえで決定します
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STEP３．基本治療
歯周ポケットクリーニング・歯磨き指導・歯の固定や調整・マウスピース
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STEP４．本格治療
かみ合わせ治療・必要なら部分矯正
症状によっては歯周ポケット除去のための歯周外科手術
（根尖側移動術とGTR＝再生療法)
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STEP５．キノウ回復
歯に動揺がある場合、かぶせ物を連結して歯を固定
※状態によってはインプラントや入れ歯を利用する場合もあります
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STEP６．定期検診（通常3ヶ月毎）
良い状態を長く保つための検診
※歯周ポケット３mm以内・歯の動きの軽減を目標に行います
１．定期検診が必要な理由
歯周病は再発する可能性があるからです。また、病気が進行すると、治せなかったり、
治療にある程度の時間や費用が必要なため、患者さんの負担も増えてしまいます。
そのため、定期検診で早期発見することが重要となります。
２．定期検診の内容
検診は、歯周ポケットの深さ、歯の動き、かみ合わせチェック、
必要ならばレントゲン撮影をします。
また、検診後に基本治療として、歯面のクリーニング、歯周ポケット内の洗浄、
薬物法、かみ合わせ調整などを行います。
※もしも、本格治療が必要な場合は、状況を説明させていただきます。
３．定期検診の頻度
歯周病の程度によりますが、通常３ヶ月毎の定期検診をおすすめしています。
定期検診のながれ
STEP１．検 査
歯周ポケット検査・かみ合わせ診査・レントゲン検査など
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STEP２．基本治療
歯周ポケットクリーニング・薬物療法・かみ合わせ調整・歯の固定など
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STEP３．本格治療（必要な場合のみ）
かみ合わせ治療・歯並び改善
歯周ポケット除去のための歯周外科手術など
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STEP４．再検査
歯周ポケットの値（深さ）など
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STEP５．次の定期検診（通常3ヶ月毎）
良い状態を長く保つための検診
※歯周ポケット３ミリ以内・歯の動きの軽減を目標に行います
歯周病は、一生付き合っていく病気です。
定期検診をすることで、少しでもご自身の歯が長持ちできるようにしましょう！
Q．ぐらぐらの歯でも、なるべく残してもらえますか？
A．ぐらついている歯を、残すことは可能です。しかし、歯周病が進んだ歯を無
理に残すと、他の歯に歯周病菌が感染する危険性が高くなります。そのため、
感染の危険性が高いなど、必要な場合は歯を抜くことをおすすめします。
Q．歯周病外科手術の経験はどのくらいありますか？
A．今まで約５００例の手術経験があります。
Q．歯周病外科手術は痛くありませんか？
A．当院では、麻酔科の専門医を呼んで、静脈内鎮痛麻酔（全身麻酔では
ありません）によって、手術を行うこともできます。この麻酔法を使えば、安全
にほとんど無意識状態で、手術が受けられるため、術中に、痛みを感じること
はほとんどありません。
ただし、術後の痛みはある程度ありますので、お薬を服用して安静にして下さい。
