この3DSとは、最近取り入れられた治療方法です。 う蝕(虫歯)や歯周病(歯槽膿漏)のリスクである細菌を、今までは、手つかずであった領域に踏み込んだ治療方法だと言えます。 ドラッグ・リテーナと言われる(マウスピース)を用い、薬を歯の表面に一定期間作用させます。 また、虫歯、歯槽膿漏などの予防以外にかぶせた物や、つめた物の維持管理、虫歯の進行抑制、矯正治療の術前処置等、多様な目的に応えられるバイオフイルムコントロール技術ですので、今後ますますの発展が期待出来ます。
バイオフィルム除去器材
何を用いるか、どのような方法で・・・。とくに決まりはありません。
ドラッグ・リテーナー
カラフルなトレーで・・・・。楽しく除菌できます。
薬剤
薬剤にはいろいろな種類があり、一つにこだわる必要はありません。
3DSはまず歯の表面に有る細菌が多く含まれて居る膜(バイオフイルム)を物理的に破壊(P,M,T,C)し、ドラッグ・リテーナーによって最適濃度薬剤を歯の表面に局所作用させる事で、細菌の再付着を抑制する化学療法です。
また、最近のお子様は、あまり硬い食べ物を好まず、ハンバーグ、ラーメン、インスタント食品等、柔らかい食べ物をよく好んで食べる為、アゴの骨の成長が悪くなり、歯の生える場所がなくなり、歯並びの悪いお子様が多くなりました。
硬いものを、よく噛むということで、アゴの骨は成長します。たとえば、スキーで骨折してギブス固定し、数ヶ月後、除去すると、細くなっていたりします。
柔らかい食べ物ばかり食べて、アゴをよく動かさない子供は、ずーっと、ギブス固定している状態といっても過言ではないのです。全ての骨は、動かさなければ成長は、悪くなるのです。
う蝕(虫歯)に関与するミュータンスレンサ球菌(MS菌)は歯面にしか定着できず、その他の口の中に居る多くの菌は歯面にも粘膜(はぐき)にも定着が可能であるという性質を利用しての3DS治療です。
それはMS菌の検査値が高い事が条件です。 当医院では細菌検査機器(ミシガン大学医学部細菌学、免疫学名誉教授、Dr,Walter Loescheの開発)を使用しております。 なをその他の細菌検査には臨床検査ラボと提携しております。
このように歯周疾患(歯槽膿漏)、虫歯が感染症であることがわかってきた今日では、診断治療に、目にみえない細菌の情報を得るための有効な手段と考えます。 またこれからの歯科治療は予防だけに止まらず、より優れた治療方法が開発されるでしょう。 その進歩に乗り遅れず日々研鑽に努めるのが、医療に携わっている者の責務だと思っています。