みなさんこんにちは。私はサファイア歯科の院長、下御領(しもごりょう)良二と申します。ちょっと珍しい名前なので、初めての方だとどう読むのかな、と思われるかもしれません。
私が歯科医院を開くとき、医院名に自分の名字を使ってもわかりにくいかもしれないと思いました。そこで、私の恩師が開発したサファイアインプラントから名前をいただき、サファイア歯科と名付けたのです。
現在インプラントにはチタンを使いますが、サファイアインプラントはインプラントの幕開けでした。サファイアという宝石が「慈愛」「誠実」という意味を持っているのも良いなぁと思いました。開業して20年が過ぎ、患者さまには「下御領先生」と呼ばれるよりも「サファイア先生」と呼ばれることが多いです。
私は歯学部を卒業してから、インプラントパイオニアの恩師の元でインプラント治療を行っていました。サファイア歯科でも、一般治療とインプラントという最先端の技術を提供したいと思いました。当時、まだインプラントは一般的には知られていない治療法でしたが、口コミでご近所の方から遠方の方まで来院してくれるようになりました。
患者さまには、失った歯を修復してとても喜ばれ、インプラントを専門として良かったと感じていました。常に最新で最高のインプラントをするために、さまざまな場へ出掛け、研鑽を積み、素晴らしいインプラントを広めるために、若い歯科医師たちへの指導も積極的におこないました。
私が歯学部を卒業した頃、大学にはまだインプラントを学ぶ場はありませんでしたが、時が経ち、大学でもインプラントを行うようになったので、再び大学に通うようにもなりました。日々の診療をしながら九大に通うことは大変でもありましたが、好きなことですから楽しかったです。この時代にインプラントの材料について研究をし、博士号を取得しました。
一方、この頃からインプラントを希望して来られる患者さまに糖尿病の方が多く、気になってきました。内科を受診するようお薦めしてコントロールができてからインプラントを行いますが、時間と費用をかけたインプラントを長く使うためには、患者さまに体を健康に保っていただかなくてはなりません。私だけが頑張ってもどうにもならないのです。
患者さまと一緒に頑張るために、私は勉強の領域を歯科だけにとどまらず、栄養・運動の分野にも広げました。さまざまな場で勉強していくうちに「年を取るから病気になるわけではない」「生活の仕方・栄養の取り方によって病気にはならないし、いつまでも若々しくいられる」ということを実感しました。
そしてたどりついたのが健康寿命という考え方です。いくら長生きできたとしても、寝たきりになってしまったら意味がない。健康な状態でいかに長く時を過ごすかが、人間にとって一番大切なことではないかと気づいたのです。私は、歯科医師として技術に磨きをかけることに加え、新たな目標を見つけました。
歯科治療をとおして、患者さまの健康寿命を延ばすことができたら、それが私にとって最高の喜びです。そのため患者さま一人ひとりに合った治療をご提案できるよう、さまざまな治療メニューをそろえました。健康寿命を延ばすためには、お口の中だけでなく、全身の健康状態まで考えた治療を行わなければならないのだと考えています。
その結果が、現在のサファイア歯科となっています。決して押しつけることなく、患者さまにとって最善の治療をご提案すること。患者さまと二人三脚で生涯ともに歩むことを目標に、今日も治療を行っています。
私は子どもの頃から歯科医師になりたかったわけではありません。高校卒業後の進路を決めるに当たって、地元の鹿児島から都会に出るには、歯科医師を目指すのがいいかと思った程度の、漠然とした理由で九州大学の歯学部に進学しました。
入学してから気づいたのですが、私に歯科医師は適していました。勉強で頭を使うことは苦になりませんでしたし、外科手術で緻密な作業に携わることも好きでした。また技工物の製作では、物を作る喜びも味わえます。
私はデザイン関係の仕事に憧れもありましたので、カッコイイ歯をデザインすることはその気持ちを満たしてくれました。
いつしか私は、自分にとって歯科医師は天職だと思えるようになりました。そして歯科治療のなかでも、歯がなくなったところに土台から上部構造まですべて作り上げられる、インプラント治療に魅力を感じるようになったのです。大学卒業後も、インプラントの研究をずっと続けてきました。
私は基本的に真面目なタイプだと思います。最良の技術を提供し続ければ良いと思っていました。でもそれだけでは足りないと気付きました。
歯科治療は、患部だけを診ればいいわけではありません。患部はあくまで患者さまの体の一部。治療とは患部を通して患者さまのからだ全体、そして人生に関わるということだったのです。
やはりどんな職業であっても、一番大切なのは人間同士の交わりです。昔は少々短気なところもありましたが、多くの患者さまと交流を重ねていくなかで、穏やかになったといわれるようになりました。開業当時とくらべて当院のスタッフもかなり増えましたが、スタッフにも患者さまとの交流を大切にするように申し伝えてあります。
患者さまに最善の治療を提供するために、治療にはつねに最新の機器を取り入れていくようにしています。診療の面だけでなく、患者さまが楽しく来院し、リラックスしていただけるようにと、院内のインテリアにも気を配るようにしています。医院の内外の花の写真を撮られる患者さまもいるようです。
患者さまが気軽に訪れて、さまざまな相談ができるような歯科医院でありたい。そしてお口の中だけでなく、患者さまの体全体、健康な日常生活のすべてを支えるお手伝いをしていきたい。これからもその思いを胸に、治療に邁進していきます。
サファイア歯科
院長 下御領 良二(しもごりょう りょうじ)
九州大学歯学部 昭和58年卒
歯学博士(九州大学歯学部大学院)
日本口腔インプラント学会専門医
(登録番号 66号 登録年月日 平成5年7月1日
〜平成27年3月31日 更新辞退)