皆さんが歯科医院を受診するのは、その多くが痛くなったり、かめなくなったりなどの何らかの症状が出てからです。もちろん、それらの悩みを解決するために最善を尽くしますが、歯の治療はどんなに優れた治療を行っても決して元の状態に戻るわけではありません。
風邪を引いて、お医者さんにかかって治してもらった場合は、元の状態に戻りますが、歯の治療は人工のもので、元の形態に似せるだけです。どんなに上手な歯科医院にかかって治してもらっても元の健康な歯になるわけではありません。極端な言い方をすれば、つぎはぎだらけになるだけです。そのつぎはぎは必ずいつかついだところから破れ、やり直すようになります。その都度、自分の歯は少なくなっていつかは抜歯になってしまいます。
近年では、インプラントという人工の歯を顎の骨の中に埋め込むことも行われるようになり成功率も向上してきています。しかし、永久に保つものではありません。むしろ、大がかりな治療ほど、それがだめになったときには、やり直しも大変となります。
そのようなことにならないですむように、予防していくことが大切です。歯を失う原因(矯正のための抜歯を除く)の9割以上は、ムシ歯と歯槽膿漏ですが、幸いそれらの二つは予防方法が確立されています。どちらもなってしまってからは手遅れです。虫歯予防は歯が生えたらすぐ、歯槽膿漏予防は16歳ごろからはじめてほしいものです。
松木歯科医院では、ムシ歯のない方、歯槽膿漏になっていない健康な方こそ受診していただいて、利用してほしいと考えております。何ともないのに受診していいのかしらなどという心配はいりません。美容院に行く感覚でおいでください。お待ちしております。