患者さんに納得のできる説明と、満足できる治療結果と、安心できる清潔な治療空間を提供する事。
患者さんに理解しやすい様にいろいろなツールを用いて、現在の状態とそれに対する治療方針、方法を提示する事を一番に考えています。例えば口腔内カメラによる治療前、途中、後の状態変化の記録や、大きなホワイトボードを使って講義の様な説明の仕方を日常的に行っております。
単に咬める様になった、痛みが止まったではないと考えております。患者さんが私たちの治療行為、方針について何故そうするのか?そうするとどうなるのか?という事に対して理解し、納得した上で治療を受けて頂くのと、「よう分からんけど先生おまかせします」という風な考え方で治療を受けて頂くのとでは、一時的な結果は同じでも、将来的には大きな差が生まれると思います。
患者さんに歯について、お口の中について関心と知識を高めてもらい、私達の治療方針、方法に一定の理解を示して頂ける様になってもらう事が、満足できる結果へとつながってゆくのだと思います。
ただし、私達に歯科治療に対する熱意や技術が備わっていると患者さんに認めて頂いた上でのお話ですが…
清潔である事とは、例えばディスポーザブルの製品を可能な限り使用する。
ディスポーザブルでない器具はなるべく多く所有して、患者さんごとに消毒及び滅菌したものを使用する。
これは当たり前の事であります。私は歯科治療で一番よく使うものは?と聞かれたら「水」だと答えます。 歯を削る時、手洗いをする時、患者さんにうがいをしてもらう時、器具を洗浄する時も常に使うからであります。しかし、この水も水道の蛇口から出る時は細菌は0なのですが、ひとたび治療用チェアーの中を通過すると、うがい水、削る時に出る水すべてが治療用チェアーの中に繁殖する菌で汚染して出てきます。
汚染されていても健康被害があるとは思えませんが、いくら当たり前の清潔を行っていても一番よく使う水が汚れていてはダメだと考え、当院では治療用チェアーのうがい水、タービンからでる水、トイレの水、手洗い用の水すべてオゾン水が出る様にしており、歯を削りながら殺菌、消毒、手指も消毒液を使わずに消毒、器具も業務用食洗器を使用し、大量のオゾン水で消毒した後、滅菌器に入れられます。
●かぶせ、つめ物、入れ歯治療について
治療過程はいろいろありますが、歯科治療の大半はこの治療です。歯の型をとって型の上でかぶせ、つめ物、入れ歯を作ってゆくので、この歯の型が本物(実際のお口の中)と全く同じであれば良いのであり、それが理想であります。
この為に何種類もの型をとる材料、型を作る材料を用途によって使い分け、必ずそれぞれのメーカー指定の条件で使用します。そうする事でこの歯の型は限りなく実際のお口の中の状態に近づいていきます。 次に、患者さんごとに当然の事ですが歯並び、咬み合わせ、顎の動かし方が違うので、その動かし方を限りなく精密に再現できる様に記録します。これも何種類もの方法を駆使しながら考え行ってゆきます。この精密な歯の型と再現性の非常に高い顎運動の記録がそろって、初めてスタートとなります。
私が考えるかぶせ、つめ物、入れ歯は精密に適合し、生体の顎の動きに調和するものであり、作りあげるまでに手間と時間はかかっても、お口の中に入れる時に何度も削ったり、入れてからしばらく違和感を感じたり、何度も痛い所を調整するものではないと思います。だって、高い治療費を払ってかぶせ、つめ物、入れ歯を購入して頂いているのですから、何度も無理やり入る様に調整したものは私なら買いたくありません。
●歯周病の治療について
患者さんの歯磨きの仕方(時間をかけてていねいに)が大事な要項であり、そしていかに継続してもらえる様に、患者さんに歯周病について理解、関心を高めて頂く様にする事が出来るかが一番大事な治療となります。
補助的な治療として、限りなく歯磨きがしやすい様にお口の中の環境を整える治療を行います。
●私の歯科医師としての考え方
私達歯科医師は日常使用する材料に精通する事、使用する器具に精通する事、それらを取り扱える様に手技、知識を高める事が常に必要不可欠だと思います。
私は良い物作りが出来て始めて良い心で患者さんと接する事が出来ると考えています。 良い物作りの為には、修得し修練しなければなりません。修練は患者さんを治療する事によって身に付きます。
当院に来院して下さってるすべての患者さんによって私の医院は少しづつ様々な面で成長を続けています。
この成長を来院して下さる患者さんに、良い形で還元するのが私の歯科医師としての使命だと思っております。
●無痛治療
近年、無痛治療という言葉に多くの患者様が興味を示されておりますので、当院で行っている「なるべく痛みを感じさせないように麻酔(注射)をする方法」を紹介します。
まずペンレス(歯肉の表面を麻痺させるテープ)を貼ります。次に一番細い33Gの針と注入圧スピードを自動でコントロールできる注射器を用いて36℃前後に温めた麻酔液をゆっくりと注入します。
この方法で注射の痛みはかなり軽減できますが歯肉の薄い方やうすい部位(特に前歯)はまったく痛みがないとまではいかない様です。これからも、すべての部位で「痛くない注射」を行える様に取り組んでいきます。