矯正歯科とは、一般的にワイヤー(針金)や矯正床装置(義歯状形態の装置)を用い、ある一定期間動的な負荷を加えて、現在の歯列や不正な歯並びを機能的及び審美的に改善する治療法をいいます。
我々日本人、いわゆるモンゴロイド(東洋人系)は、アメリカ人、いわゆるコーカソイド(白人系の人種)よりも頭の前後的幅が狭くできていて、歯列の前後的幅も短く作られているので、らんぐい歯や上顎前突(出っ歯)になりやすい人種として考えられています。それにも関わらず、子供の時から矯正治療をすると言った社会的習慣も定着していません。そのために見た目の悪さのみならず、歯周病や虫歯にかかるリスクが非常に高く、若い時に歯を失う可能性が高いのです。海外から訪れる旅行客や、ビジネスマン、また歯科医療関係者から、日本の中枢である東京で今時のファッションに身を包んだ若い女性の口元の醜さにびっくりしたと言う話をよく耳にします。これからの日本の子供達も先進国に見習い、歯並びを意識し、改善する必要があると思います。また大人達も「今さら・・・」と諦めず、現在矯正治療には、年齢制限はありません。装置を装着する抵抗はあるものの、もう1度ご自分の口元に興味をもたれてみてはいかがでしょうか。
1.ものをしっかりと食べられる
歯並びを整えることで、正しい噛み合わせとなるため、これまで以上にものを噛む力が強くなります。
これにより、口内の片側の歯だけで食べ物を噛むというようなことがなくなり、食事を正しく、美味しく、健康的に召し上がることができます。
2.虫歯に強い歯になる
歯並びが不揃いで、隙間や凹凸があると、食べ残しが挟まったままになったり、磨き残しができるため、虫歯になりやすくなります。矯正治療をすることで隙間をなくし、磨きやすく虫歯に強い歯並びに改善することが可能です。
3.歯周病になりにくい歯並びを作る
歯列矯正を行い歯並びを整えることで、上下の歯がしっかりと噛み合わさります。これにより、いわゆる噛み合わせが原因で起こる歯周病(外傷性咬合に起因する歯周病)や歯槽膿漏を予防することが可能となります。
4.笑顔が素敵になり、人との出会いが楽しくなる
きらりと光る歯は、素敵な笑顔を作ります。これで、これまでの歯並びを気にするお悩みも解消。
積極的に人と会うことができます。
5.顔の輪郭を正常にする
噛み合わせが悪いと、無意識のうちに片側だけでものを噛んだり、顎をずらして噛んでしまいます。
この状態が続くと、ずらした顎や口の片側の筋肉が硬直してしまい、顔の輪郭が変形してしまうことがあります。矯正治療を行うことで、こうした顔の輪郭をもとに戻すことが可能です。
6.肩こりを改善したり、顎の病気になるのを予防する
悪い噛み合わせでは、きちんと噛みしめることができないため、顔や首周辺の筋肉、骨に悪影響を与えてしまいます。噛み合わせを直すことで、周辺の筋肉のバランスを補正します。顔の筋肉のバランスを整えることで、肩こりなども改善、発音が明瞭になるなどの効果が期待できます。また悪い噛み合わせは、消化器官はもちろん、発育や姿勢にも影響を与えるといわれています。
7.睡眠もよくとれる
熟睡ができない理由には、ストレスや疲労、姿勢の悪さ、寝具が合わないなどのさまざまな理由があり、一概に言うことはできません。しかし最近の研究で、不眠の理由の1つに、歯並びが関係しているとの報告があがっています。