美しく健康な歯は誰もが憧れるものですが、審美歯科の目的はそれだけではありません。
「美しい歯=健康」という概念から、総合的な歯科医療の分野を「審美歯科」として扱っているのです。
歯科医療技術でいえば日本は世界でもトップクラスにあるといえますが、一般の人の歯の健康に対する意識という点では、残念ながら北欧や欧米諸国に遅れを取っているといわれています。
「美しい歯は同時に健康である」
この言葉とともに、今後ますます需要が高まる医療分野であることは間違いありません。
その名の通り、歯の白さを取り戻す治療です。
歯が白さを失っているケースには、先天的なもの、後天的なものと、種々のパターンがありますが、ホワイトニング治療にもさまざまなアプローチがあり、どちらにも適応します。
ただし、「やり過ぎ」は禁物。
歯の組織の強度を低下させてしまうこともあります。
ご自分にあった成果の着地点を医師とよく相談して、治療に臨むのが望ましいでしょう。
虫歯治療で神経を取り去ってしまった歯に適応する「漂白方法」です。30%過酸化水素水と過ホウ酸ナトリウムの混合物を使い、歯の中から象牙質を白くします。
根の治療をしっかりと行った後であれば、この方法がとれ、その効果も非常に高いものです。
個々にあったマウスピースをつくり、そこに薬を入れて装着、歯を表面から漂白する方法です。
この方法のメリットは患者さんが自宅でできることですが、医師の管理下から離れるため、治療を行う際には、医師からよく指導を受けていることが大切です。
この方法は歯の神経が生きている場合に用います。
「プロフェッショナルホワイトニング」とも呼ばれます。
歯科医院において医師が直接処置する方法で、歯の表面に薬を塗って漂白を行います。
その場で効果が得られますが、通常は2〜3回に分けて処置していきます。
この方法も歯の神経が生きている場合に用います。
いわゆる被せものを用いて、歯の色から形までも整える治療です。
近年の技術革新によって、極めて高い治療効果が期待できるようになりましたが、それはセラミックをはじめとした優れた素材が使用できるようになったからです。
医師、歯科技工士による質の高い手技が不可欠ではありますが、天然の歯と遜色のない審美性を得られるのは大変大きな魅力です。
オールセラミッククラウン
身体への親和性が高く金属を用いていないので、アレルギーなどにも対応しているほか、歯肉が黒ずむ心配もありません。
美しい仕上がりで劣化しにくいのもメリットです。
なお、セラミックは身体に無害です。
新しいタイプのセラミックとして「ジルコニアセラミックス」などもあり、これはオールセラミックよりもさらに優れた強度を有しています
金属の上にセラミックを焼き付けた被せもので、比較的強度がありますが、審美的にはやや劣ります。
削った歯の表面に薄いシェル状のセラミックを貼付ける方法です。
短時間の治療で効果が得られ、比較的手軽な方法といえます。
従来の詰め物のかわりにセラミックを用います。
金属の詰め物にくらべて審美性が圧倒的に優れています。
金属アレルギーをお持ちの方には嬉しい方法といえます。
ハイブリッドセラミックは、セラミックの微粒子とプラスチックを混合させたもので、自然で美しい仕上がりが特徴です。
強度も高く、咬み心地にも優れています。
自分ではできない歯のお掃除を歯科医院のプロフェッショナルによって行う歯のクリーニング、それがPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング)です。
歯垢やヤニなど、ガンコなものは日頃の歯磨きではまず落とせません。
PMTCメソッドでは、これらを機械的に取り除き、さらにペーストでのポリッシング(研磨)で歯を美しくしていきます。
フッ素塗布を同時に行ったりすることもできますので、総合的なデンタルケアメニューという考え方もできるでしょう。
なお、当院では「PMTC」は保険内の処置としています。