日本の成人10人のうち、8人がかかっているといわれている歯周病。歯肉に炎症が起き、出血・膿がでたり、口臭がひどくなる等の症状の末、歯が抜け落ちてしまうという病気です。
歯周病の直接的な原因はプラークにあり、
その他様々な因子が関わって病気を引き起こします。
歯周病は、最終的に歯が抜けてしまうだけの病気ではなく、心筋梗塞や狭心症、糖尿病、肺炎、それに早産の原因になると言われています。
なぜこうした病気になるかといいますと、歯周病の症状が進行すると、
歯周ポケットから細菌や膿みが絶えず出るようになります。
ものを食べるとこれらが唾液と一緒になって体内に入り込み、
血液によって心臓や肺、子宮などに運ばれて悪影響が出るのです。
狭心症や心筋梗塞は、心臓に酸素を送る冠状動脈に血栓が詰まって発症します。
最初歯垢は柔らかいものですが、ツルツルした歯と歯肉の状態でも磨かずに放っておくと、
唾液をはじめとする様々な成分で石灰化してきます。それが歯石です。
歯石は石灰化した塊で、岩のようなものですので、岩自体が悪さをすることはありません。
ただし歯石がたまると歯の表面が形態的にラフになり、そこに歯垢がたまりやすくなります。
健康な状態の歯肉は、腫れもなくきれいなピンク色をしています。
歯肉と歯の境目あたりが腫れ上がります。色も少し悪くなります。
この段階で治療を受けられることが大切です。
少し歯肉が下がってきます。腫れもより分かりやすくなります。
ここまで進行してしまうと、治療は相当困難になります。
また、支えの部分が少ないため、そのまま歯が抜け落ちてしまうということも十分考えられます。
歯周病の直接的な原因はプラークですが、その他さまざまな因子がかかわっているといわれています。
プラークは虫歯や歯周病の原因となります。
食べかすのように思われがちですが、そうではなく、
虫歯菌や歯周病菌をはじめとするさまざまな微生物のかたまりで、
プラーク1㎎のなかに1億個の微生物がいるといわれております。
歯周病はそのなかの歯周病菌がひきおこす病気なのです。