1991年に「ピアーレ歯科」を開業、1999年に現在の「ササキデンタルクリニック」へ移転開業して25年の歳月が経過いたしました。その間、多くの方々のご支援を賜り、厚く御礼を申し上げます。
当院は地域住民の方々の健康の保持増進を、歯科医療から寄与できるよう努力して参りましたが、現在の日本の状況を1991年の開業時と比較すると、高齢社会は確実に進展してきております。この社会状況の変化に対応するために早くから予防歯科を導入し、「生涯を通じて口腔内の健康を維持する」ことを診療所のコンセプトとして、患者様へ種々の情報を診療所内で提供して参りましたが、より多くの皆様にお知らせできるようにホームページを開設することになりました。このホームページをご覧になられた方々と、そのご家族の口腔の健康に関心を持っていただければ幸いに存じます。
現在の日本の平均寿命は世界一の水準で、特に女性は1984年から32年連続、世界第1位となっております。しかしながらお口の中は、80歳で約40%の方が残っている歯が0本で、総入れ歯を装着しているのが現状です。たとえ残っている歯があっても、その歯や歯肉は健康であるとは言えない場合が多いのです。また、歯を失った人の方が全身の健康を損なう事が多く、介護が必要な方が多いこともわかってきています。よって、患者様の健康寿命を延ばすには80歳で出来るだけ多くの歯を残す必要があり、さらに咀嚼機能を正常に維持するには、従来型の治療を中心とした歯科医療ではなく、治療後の再発防止、また、現在健康であれば虫歯や歯周病を発症させない歯科医療を患者様に提供する必要があります。痛みや不具合を生じてから初めて来院され、治療を受けられて、問題を生じるまで放置する、そんな図式で生涯を通じて歯を守りきることはできません。幼少の頃より、虫歯が1本もできないように管理し、成人となってからは、歯周病を発症前に未然に予防することができれば、皆さんの歯はなくならないのではないでしょうか。
欧米においては、国の医療提供体制によって多少の違いはありますが、歯科医院に定期的来院をし、歯科衛生士によるプロフェッショナルなケアを受けることは常識であり、実に約80%の国民がそれを実行しています。一方、日本おいては残念ながらわずか2%の国民しか定期管理を受けていません。この現状を改善し、できるだけ多くの患者様に定期管理を受けていただき、80歳になっても健全な口腔機能を維持できるようになる、そんな歯科医療の提供ができる体制を整えて「ササキデンタルクリニック」は皆様の来院をお待ちして申し上げております。
目標は大きく、「小牧市民の口腔内の状況を世界一にする」です。それを実現するために、患者様には内科的に口腔内の健康管理をしていくMTM(メディカルトリートメントモデル)による歯科医療を提供し、現在世界のトップクラスである、スウェーデンのカールスタット市(80歳で平均25本の歯が残っている)を目指してスタッフ一同、誠意努力していく所存でおります。一方、従来型の治療を中心とした歯科医療に関しても、高い見識と技術で対応していくことは言うまでもありません。今後も皆様のご支援を宜しくお願い申し上げます。
院長 佐々木成高