小児歯科とは、小児を対象とした歯科診療科で、一般歯科との大きな違いは小児の成長発育を考慮して診療する点です。
一般開業医でも小児の歯科治療をされていますが、特に時間と手間がかかる低年齢児や、敬遠されがちである協力度のよくない子、また顎の発育を配慮すべき処置(歯列矯正、外傷等)においては、充分な治療やフォローが必要なことから、小児歯科専門医での加療が望ましいと思います。
そのほか障害児・有病児(心疾患など)においては、当院のような総合病院の利点を生かし、関連診療科(小児科等)と相談しながら歯科治療ができるという点が安心していただけると思います。
子供の歯と口の健康管理は予防と早期発見、そして早期治療が大切です。
虫歯がどうして出来てしまうのかと言いますと、細菌のかたまり、即ちプラークが歯の表面につき、その中のラクトバシラス菌やミュータンス菌という細菌が飲み物や食べ物から栄養分となる炭水化物や砂糖などを細菌の内部に取り込み、これらを分解して酸を生成して排泄します。
この細菌の排泄した酸によって歯がしだいに溶かされ虫歯となるのです。
虫歯を放っておきますと、子供の虫歯は信じられないほど進行が早いので、よく噛んでしっかりと食べられなくなり、これが顎の骨の健全な発育に影響を及ぼします。
虫歯が出来てしまった時は、すぐ治すことが大切です。それによってしっかりと噛むことが出来る事によって顎の骨の健全な発育を促し、脳の健全な発育も促します。
特に4~5歳位まではご両親が十分に気を付けて下さい。
1. 食べ物がうまくかめない
虫歯もそうですが、歯並びが悪いとバランス良くものが噛めません。噛み砕く力が弱く、食べ物を大きな塊のままの飲み込むことになり、胃や腸などにも負担がかかります。
2. 発音がはっきりしない
発音には前歯のかみあわせがすごく重要です。
出っ歯、開口などで前歯がしっかりかみ合っていないとスース-と息がもれてしまい、
サ行やタ行、英語ではS音、T音がうまく発音できないことがあります。
3. 虫歯や歯周病になりやすい
歯並びが悪いと歯が磨きずらくなります。歯垢や歯石が溜まりやすく、虫歯や歯周病になりやすいし、口臭の原因にもなります。
また綺麗な歯並びの人と比べると治療もしずらいのです。
4. 顎の成長が阻害される
噛み合わせが反対だったり、横にずれていたりすると、顎の発育が阻害されたり、違った方向にアゴが発育したりします。
またしっかり噛めない歯並びではアゴの骨に刺激が行かないので骨ばかりではなく周りの筋肉も発達が悪くなります。
5. 見かけが悪い
何が美しいかの価値観は人によってことなりますが、極端な出っ歯や受け口やデコボコの歯並びを美しいと思う人はいません。
口元の美しさは人によい印象を与えます。お子様の場合は性格形成にも影響をあたえます。
1935年ウィーンの歯科医師Schwarz・シュワルツが顎を拡大する床矯正〔しょうきょうせい〕の基礎を樹立しました。
床矯正装置を床〔Schwarz・シュワルツの〕矯正とよびます。
床矯正は主にヨーロッパで行われた治療法ですが、アメリカの治療法を主とする日本では主流の治療法ではありません。
日本では可撤式床矯正(かてつしき・しょうきょうせい)と呼びます。
食事の時や発音障害など必要時には装置を取り外せます。
4才の幼児から成人・高齢者まで治療ができます。
早期治療ならば10万円(税込み)から治療できる(一本単位なら)。ただし、患者さんの歯並びの状態によって費用は異なります。
●子供の永久歯は1本も抜かないことを前提に矯正します。
●装置は取り外し可能です。
1.井上歯科クリニックでは子供たちの歯をできるだけ抜かないようにするため、成長過程にあごを拡げて歯を並べます。
2.床矯正とはあごを拡げて歯を並べる『保存』の立場に基づく画期的な矯正です。
3.子供たちのほとんどすべてが、多かれ少なかれ歯並びに問題を抱えているのを目にします。
4.歯の大きさに対して顎が小さく、歯の並ぶスペースがないのです。
歯並びの悪い状態では、ものをかみ砕くこともままならず、清掃も不行き届きなれば虫歯や歯槽膿漏の原因にもなります。
床矯正は基本的に歯を残すことを前提に矯正を考えます。
5.歯の治療の基本は口腔外科、補綴(ほてつ)科、保存科の3つの違った治療科目の立場があります。
6.口腔外科は手術をする事を基本としています。
7.補綴は歯を作る事を基本としています。
8.できるだけ歯を残すのが基本の考えです。歯列不正は保存的の立場では顎が小さいから歯が並べないと考えます。
9.そこで、顎を拡大して歯と顎の大きさとのバランスを保ちます。
10.歯が並ぶのに必要な正しい大きさに顎を拡げなければ歯を抜かずに矯正ができます。