静脈内鎮静法,日帰り全身麻酔による歯科治療
入院の必要はありません
治療時間は原則として2時間を超えません
こんな方にお勧めです
・障害をお持ちのため,通常の歯科治療が難しい方
・まだ幼いため,ふつうの歯科治療が困難な方
・パニック障害や,著しい歯科治療恐怖症のため,歯科治療をためらっておられる方
・奥歯を触ると,ゲッと吐き気が強い方
・埋まっている親知らずの抜歯など,痛みの予想される外科の治療
当院では,静脈内鎮静法による歯科治療・日帰り全身麻酔下での歯科治療を行ないます。
麻酔科に古くから言われている格言に「大手術、小手術はあっても大麻酔、小麻酔は無い」というものがあります。
確かに、全身麻酔は、患者さんの自発呼吸を停止して、人工的に換気を行い、薬物でもって鎮静と鎮痛を図るという
非生理的なものです。
ふつうの状態で歯科治療が可能な方ならば,なにも,こんな危険な,非生理的な麻酔なんか,絶対に不必要であります。
しかし,どうしても通常の歯科治療に耐えられない方のために,最後の手段として,静脈内鎮静法や日帰り全身麻酔という方法もありえます。
よく麻酔科の業務は飛行機の操縦にたとえられます。パイロットが、周到な準備と冷静な判断を駆使することによって
安全に飛行機を操縦して、無事、目的地に到着するように、麻酔科医は自分の五感と経験をもとにあらゆる突発事態を予期して
安全な手術の手伝いをいたします。
日帰り麻酔を行なう条件として、厚生労働省から、以下のような指針が出ております。
1・90分以下の短時間の手術であること。
麻酔時間が長引くと、麻酔覚醒後に悪心 嘔吐といった不快症状が発生しやすくなります。
2・重篤な合併症を持たない患者さんであること。
高血圧、心不全、狭心症、喘息、病的な肥満、ヘビースモーカーでは、術後、思わぬ合併症が発生しやすい。
3・大きな侵襲を伴わない手術であること。
歯科の治療では、そのような手術はふつう考えられません。
4・そして絶対的な「日帰り全身麻酔」の条件として
帰宅時に付き添うことのできる適切な家族の存在と、温かい家庭があります。