歯を形作る本体を象牙質といいその中を神経と血管からなる歯髄が満たしている。
象牙質の歯肉より出ている部分(歯冠部分)をエナメル質といい、細胞ではなくミネラルで出来た人間の体の中で一番硬い物質である。
歯根部はセメント質で覆われ歯全体を支えているのが歯槽骨という。
乳歯のむし歯は永久歯の歯並びを悪くします。また、かみ合わせが悪くなる(不正咬合)原因にもなります。このように、乳歯と永久歯は密接な関わりがあります。乳歯のむし歯を放っておくと、永久歯に悪い影響が出てこの先ずっと歯のことで苦しむことになりかねませんので早めの治療を心がけてください。
乳歯は、概ね3歳位で上10本、下10本の計20本が生え揃います。
乳歯の生える時期には、個人差がありますので多少前後することがあります。心配があるときは当医院にお気軽にご相談ください。
上顎 | 乳中切歯・・・・・・・・7ヶ月半 乳側切歯・・・・・・・・・・9ヶ月 乳犬歯・・・・・・・・・・・18ヶ月 第一乳臼歯・・・・・・・14ヶ月 第二乳臼歯・・・・・・・24ヶ月 |
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下顎 | 乳中切歯・・・・・・・・・・6ヶ月 乳側切歯・・・・・・・・・・・7ヶ月 乳犬歯・・・・・・・・・・・・16ヶ月 第一乳臼歯・・・・・・・・12ヶ月 第二乳臼歯・・・・・・・・20ヶ月 |
人の歯は一生に一度だけ生え変わります。乳歯から永久歯へ・・・。乳歯はどうせ生え変わるからといって存在をおろそかにしてはいけません。永久歯に生え変わるまでの重要な役割があります。あごの発達、顔の輪郭の形成、身体の発育、永久歯の歯並びの影響など様々です。
永久歯は全部で32本ですが、食文化の変遷などにより現代人の顎のスリム化に伴い、生えないか、もしくは生えても上手く噛み合わせに関与しないため、第三大臼歯(親知らず)を早期に抜歯するケースが多いため大体28本揃っていれば特に心配することもないでしょう。
上顎 | 乳中切歯-中切歯・・・・・・・・・・・・・・・7~8年 乳側切歯-側切歯・・・・・・・・・・・・・・・8~9年 乳犬歯-犬歯・・・・・・・・・・・・・・・・11~12年 第一乳臼歯-第一小臼歯・・・・・・・10~11年 第二乳臼歯-第二小臼歯・・・・・・・10~12年 第一大臼歯(6歳臼歯)・・・・・・・・・・・6~7年 第二大臼歯・・・・・・・・・・・・・・・・・12~13年 第三大臼歯(親知らず)・・・・・・・・・・17年~ |
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下顎 | 乳中切歯-中切歯・・・・・・・・・・・・・・・6~7年 乳側切歯-側切歯・・・・・・・・・・・・・・・7~8年 乳犬歯-犬歯・・・・・・・・・・・・・・・・・9~10年 第一乳臼歯-第一小臼歯・・・・・・・10~12年 第二乳臼歯-第二小臼歯・・・・・・・11~12年 第一大臼歯(6歳臼歯)・・・・・・・・・・・6~7年 第二大臼歯・・・・・・・・・・・・・・・・・11~13年 第三大臼歯(親知らず)・・・・・・・・・・17年~ |
虫歯は歯の病気の代表的な存在です。虫歯がどういうものかは、ほとんどの人が大まかに知っていることでしょう。虫歯とは何か、またその原因について簡単に復習しましょう。
虫歯ってなに?
むし歯は細菌によって歯の一番かたいエナメル質を溶かしてしまうことからはじまります。そのあとエナメル質よりもやわらかい象牙質、歯髄へと進行します。このころになると歯が痛みだします。また、象牙質や歯髄はエナメル質よりもやわらかいので、どんどん溶けていきます。むし歯とは口の中の細菌が歯を溶かしてしまうおそろしい病変のことです。
虫歯が出来るしくみ
①食べ物を食べる。
②食べ物の残りかすが歯に付着する。
③残りかすの中にある糖分を口の中の細菌が分解し、歯垢をつくる。
④歯垢が酸を産生し、この酸がエナメル質を溶かす。
①
②
③
④
虫歯は本人に見えにくい場所に知らないうちに出来てしまうのです。予防のために毎食後の歯磨きをしましょう。また定期的に当医院でチェックしてください。
痛み出したら手遅れです。虫歯はすこしずつ歯を溶かし、進行を早めていきます。「あれ?」と思ったら歯科医師に見てもらいましょう。
虫歯の進行
虫歯は程度によって4段階に分けられています。
①C1(ウ蝕第1度)歯の表面をおおっているエナメル質が脱灰(歯が溶ける)して いる状態です
痛みはあまり感じませんが、歯の表面が白くにごっています。
②C2(ウ蝕第2度)象牙質の半分以上まで進んでいる中等度のむし歯です。冷たい ものを食べたり飲んだりすると歯がしみます。
③C3(ウ蝕第3度)むし歯が象牙質のすべてに及び、歯髄(神経)まで達した深在性 ウ蝕です。
炎症を起こしたりすると、とてもはげしい痛みをともないます。
④C4(ウ蝕第4度)歯の根っこだけが残ってしまった状態です。このままにしてお くと歯髄が死んでしまい、さらに歯周病へと進んでいきます。
C1の状態であれば、歯科医師と協力して痛い思いをせずに治すことも出来ますが、虫歯は放っておいて治るものではありません。また歯が溶けてなくなってしまうということだけでなく、もっと恐ろしい病気を引き起こす原因になります。
又C1の前の状態(C0,歯の表面が白くにごっているが、欠損が無い状態では、適切な磨き方を実行すれば、再石灰化(元の健康な状態に戻ること)を期待できます。
歯肉炎、歯周炎(俗に言う歯槽膿漏)など歯を支えている組織全体の病気を総称して歯周病といいます。歯周病の多くが以前は歯槽膿漏といわれていました。これは「歯槽(歯ぐき)から膿が漏れる」といった症状を表したもので正式な病名は辺縁性歯周炎といいます。この病気にかかってしまうと、歯がぐらつき歯ぐきから膿がでてきます。そのうちぐらついた歯が抜け落ちてしまうという恐ろしい病気です。また、1本にとどまらず口の中全体にひろがっていきます。
歯周病はどうしておこるのか
虫歯も歯周病も原因はほぼ同じです。簡単に言えば歯の清掃が上手く行えていないのです。
歯肉(歯ぐき)と歯の間にはポケットという1mmくらいのすき間があります。歯みがきなどを怠ってしまうとこのポケットに歯垢がたまり、たまった歯垢が歯石をつくり、すき間を押し広げていきます。これを積み重ねることで歯肉が炎症を起こします。これが歯肉炎で、歯周病の第一歩です。歯肉炎にかかると歯ぐきは赤く腫れ、リンゴをかじったときなどに歯ぐきから血が出ます。歯肉炎を放置しておくと症状はますます悪化し、歯周炎へと進んでいきます。この様に歯周病は主に歯ぐきと歯の間のブラッシングがきちんと出来ていないのが原因となります。
歯周病はどのように進行していくか
以下のような症状で進行していきます。
①歯と歯肉の間に磨き残しがあると、歯肉(歯ぐき)が赤く腫れ上がり、歯を磨いたりリンゴなどをかじると出血します。この段階が歯肉炎、でこの状態を放っておくと.....
②ポケット(歯肉と歯の間のすき間)が広くなり、そこから出血したり膿が出て口臭を感じる様になります。いわゆる歯槽膿漏の状態。
③ポケットでの炎症が慢性化し、歯根膜、歯槽骨といわれるところが先端部より溶けてきます。このころは口臭もあり、歯が浮いた感じがします。強くかむと痛みを伴い、歯がぐらついてきます。
④歯根を支えている歯槽骨がほとんど溶けてしまいます。歯根が露出し、歯のぐらつきがますますひどくなります。硬いものは食べられません。
歯周病はひどくなるまでほとんど症状なく経過します。歯ぐきが腫れ痛みが出てきたり、膿がでてきたり噛むと痛みが出たり、歯がぐらついたりなどの症状を自覚するころには、かなり進行している状態だとおもって間違いありません。
歯肉が赤く腫れた状態、歯磨き時、またりんごをかじって歯肉から出血しだした時の段階(歯肉炎)では、十分回復の可能性があります。この時期で歯医者へ受診し適切な処置、指導を受けることをお勧めします。
歯周病の原因と予防
歯周病には様々な原因があります。歯垢や歯石が歯に付着している(ポケットを形成)ことや、何かほかの病気を患っている場合もあります。歯周病を防ぐには口の中を常に清潔に保つことです。しかし、完璧に清潔を保つのは非常に難しいので定期的に検診を受けることをおすすめします。
この3つの部分が3大好発部位といわれ、大体虫歯はこの部位から発生します。
磨き残しの出来やすい部位のため、しっかり磨きましょう。
今までに無意識に歯ブラシを持って磨いていませんでしたか?歯科衛生士に指導を受けないで磨いている方は、たいてい磨き残しや力の入れすぎなどの問題点があります。磨いたと磨けたはまったくちがいます、正しい磨き方で歯を守りましょう。
バス法
ブラシを歯に45°位の角度であてブラシの先端は歯と歯肉の間に少しいれ、前後に微振動を与える。噛む面は前後に小刻みに往復運動する。
虫歯の好発部位を見てもらうとわかると思いますが、 磨き残しの出来やすい部位は、①奥歯の噛み合わせの溝の部分、②歯間部(歯と歯の間)、③歯頚部(歯と歯ぐきの間)です。特に、②、③については、直接歯周病につながる部分ですので、しっかり磨くことを心がけて下さい。
磨き方のコツとしては、えんぴつの持ち方(ペングリップ)で、力を抜いて、時間をかけて磨く様にすること上下ともしっかり磨こうと思うと最低でも10-15分ほどかかります。(歯並びの悪い人は、それ以上)1日3回磨くとしても、毎回(特に朝は.)それだけの時間を取れないかも知れませんので、1日の汚れを落とすつもりで、夜寝る前は、必ず時間をかけてしっかりと磨く様にしてください。テレビを見ながら、又は、お風呂に入って湯船につかりながらでも1日に1回はしっかりと汚れを落とすクセをつけてしまえば虫歯や、歯周病にかかる確率がグンとへるでしょう。